物書き必見 漢字を間違えやすい単語まとめ

小説を書くにおいて、語彙が豊富である方がいいというのは言うまでもないことです。みなさんも普段から、本を読んだりわからない単語を調べるなどして、新たな語彙を身につけることに勤しんでおられるかと思います。

しかし、知っているつもりの言葉でも、意外と漢字の書き方を知らない、あるいは間違えて覚えてしまっているということがあるのではないでしょうか。PCやスマホで執筆する場合は予測変換で補えるので困ることは少ないかもしれませんが、知らないままではいつか間違えてしまうでしょう。

今回は、漢字を知っているつもりで実は間違えやすい単語を集めて紹介いたします。慣用的に許されている場合など、「誤用」と断じてしまうのは難しい場合もありますが、一般的に正しいと思われる用例を正しいものとして採用しています。

 

一堂に会する(いちどうにかいする)

【一堂に会する】
同じ場所に集まる。(デジタル大辞泉)

「一同に会する」と書くのは誤り。

“同じ”場所ということで、「一同」と書いてしまいたい気持ちはよくわかります。

「講堂」などという言葉からも分かる通り、「堂」という字が場所を表しています。間違えなように注意しましょう。

お洒落(おしゃれ)

【お洒落」
服装や化粧などを洗練したものにしようと気を配ること。洗練されていること。また、そのさまや、その人。(デジタル大辞泉)

「お酒落」と書くのは誤り。

普段の生活の中では「酒」の方を見ることが多いので、突然「洒」が出てきても、なかなか判別がつきませんよね。

同じように、「鳥(とり)」「烏(からす)」なんかも見間違いやすいので、注意が必要です。

書き入れ時(かきいれどき)

【書き入れ時】
商店などで売れ行きがよく、最も利益の上がる時。利益の多い時。(デジタル大辞泉)

「掻き入れ時」と書くのは誤り、お金を搔き集めるイメージだったので、僕もずっと間違いに気づきませんでした。

この言葉は、商売が繁盛していると帳簿に書き入れることが多いというところからきているのだそうです。

普段の生活を送っている中では帳簿に書き入れることなんてないので、僕みたいに間違えてしまう人も多いのではないでしょうか(そう信じたい)。

完璧(かんぺき)

【完璧】
欠点や不足がなく、非常に立派な・こと(さま)。(デジタル大辞泉)

「完壁」と書くのは誤り。

こちらも「お洒落」と同様に、普段見慣れている「壁」の方を使ってしまいがち。

「璧」というのは宝石のことを表していて、これに傷一つついていない状態のことを「完璧」と言います。

由来がわかれば、間違って使うこともなくて済みそうですね!

危機一髪(ききいっぱつ)

【危機一髪】
髪の毛1本ほどのごくわずかな差で危機におちいりそうな危ない瀬戸際。(デジタル大辞泉)

「危機一発」と書くのは誤り。

意味にも「髪の毛1本ほどの〜」とあることから、「髪」の漢字を使う意味はご理解いただけるかと思います。

「危機」も「一発」も独立した単語として使うことがあるだけに、うっかり間違えてしまいそうです。

決戦投票(けっせんとうひょう)

【決選投票】
選挙で、1回の投票で当選者が決まらない場合、上位得票者2名についてもう一度行う投票。(デジタル大辞泉)

「決戦投票」と書くのは誤り。

しかし、「決戦」としてしまっても、上位二人の一騎打ちということで違和感がないように思われます。

このように、誤った方を使っても特に違和感がなく、情景が想像できてしまう漢字こそ間違えやすいので、注意しましょう。

絶体絶命(ぜったいぜつめい)

【絶体絶命】
どうにも逃れようのない、差し迫った状態や立場にあること。(デジタル大辞泉)

「絶対絶命」と書くのは誤り。

これも、「絶対」と「絶命」が独立した単語として存在しているので、間違えやすいですね。

小学校の頃から書き分けに注意しているような気がするのですが、僕も未だに間違えてしまいます。気をつけないと…。

詰めが甘い(つめがあまい)

【詰めが甘い】
物事の最後の局面への対処が不適切で、せっかく成功しそうになっているものを台無しにしてしまう。(大辞泉 第三版)

「爪が甘い」と書くのは誤り。

「詰め」は将棋の言葉から来ています。にっちもさっちもいかなくなったことを「詰んだ」などと表現しますが、あれも由来は同じ。王将をどこに動かしても取られてしまう状況を「詰み」と言います。

確かに「爪が甘い」って字面だけ見ると意味不明なのですが、成立の意味もわからずに使っている慣用句なんてたくさんあるので、これもその勢いでそのまま覚えてしまいそうです。

泥仕合(どろじあい)

【泥仕合】
互いに相手の弱点・秘密などをあばきたててみにくく争うこと。また、その争い。(デジタル大辞泉)

「泥試合」と書くのは誤り。

この記事はMacで書いているのですが、「泥試合」も変換で出てきました。

「仕合う」という動詞を普段の生活の中で使うことがないので、なかなかイメージするのが難しいですね。

まとめ

以上、漢字を間違えやすい単語を紹介いたしました。

冒頭でも述べたように、ここで「誤り」としている漢字表記が必ずしも間違っているとは言いきれません。言葉を使う人によっては、「泥仕合」を「泥試合」と書きたいときもあるでしょう。

しかし、「泥仕合」という表記を知っていながらあえて使う「泥試合」と知らずに使った「泥試合」では、その意味するところが違ってきます。

使う言葉の一つひとつに注意して、作品のレベルアップを図りましょう。

他にも何かあれば、随時追加していきたいと思います!

ABOUTこの記事をかいた人

あとーす

蓼食う本の虫 主宰。文芸同人「無間書房」で短編小説や140字小説を書いています。