2017年5月発売の文芸四誌

『新潮』『群像』『文學界』『すばる』四誌の6月号がそれぞれ発売となった。

以下、注目ポイントを紹介する。

 

『新潮』6月号

古井由吉×又吉直樹の特別対談「暗闇の中の手さぐり」が発表。芥川賞受賞後としては初となる小説『劇場』の刊行を控えた又吉が、多大な影響を受けた古井と何を語るのか?

第48回新潮新人賞を「縫わんばならなん」で受賞し、同作で芥川賞候補ともなった古川真人の新作「四時過ぎの船」にも期待。

そのほか、保坂和志、星野智幸、宮崎誉子が新作を発表している。

また、本号にて第43回川端康成文学賞が正式発表となる。受賞作は円城塔「文字渦」。受賞の言葉・選評とともに、受賞作全文が掲載される。

エッセイには、有名ブログ「読書猿」の管理人で先日「アイデア大全」を上梓した読書猿が「『役に立つ』人文書をつくる」と題した文章を寄せている。

『群像』6月号

第60回群像新人文学賞が発表となった。優秀作は上原智美「天袋」と李 琴峰「独舞」の二作。

創作には高橋弘希の中篇200枚「日曜日の人々(サンデー・ピープル)」が掲載されている。

『文學界』6月号

特集1は、「島尾敏雄・ミホーー『神話』を超えて」。梯久美子と三浦しをんによる対談を掲載。また、7月に公開される島尾ミホによる同名小説を原作とした映画『海辺の生と死』に主演する満島ひかりさんのインタビュー・詩も。さらに、島尾敏雄・ミホの孫であり、漫画家であるしまおまほさんによる2人による思い出をつづったエッセイも掲載。

特集2は、「松浦理英子 作家は危うきに遊ぶ」。松浦理英子が津村記久子と対談。蓮實重彦、いとうせいこう、・村田沙耶香による『最愛の子ども』論も掲載。江南亜美子さんによる「全著作解題」も。

ドリヤス工場の新連載漫画「文豪春秋」にも注目。

『すばる』6月号

創作は墨谷渉「日が沈む朝」、太田靖久「サマートリップ」。また、アリス・マンロー単行本未収録短編「若き日の友」も掲載されている。

また、最果タヒによる詩の映画化作品『夜空はいつでも最高密度の青色だ』に主演する池松壮亮に詩作を映像化することの意味を問うている。

今号は多くの連載が最終回を迎える。高橋源一郎「ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた」、伊藤俊治+植島啓司「超越する身体」、堀江栞「下を向いて歩く」、金原ひとみこんなことしてていいのか日記」。