【結果発表】七夕140字小説コンテスト

こんにちは、蓼食う本の虫主宰のあとーすです。

篠原歩という名前で140字小説なども書いております。

さて、さる7月7日にこのようなコンテストを開催いたしました。

【7/7限定】七夕140字小説コンテスト開催!

本来であれば8月中には公開させていただく予定だったのですが、予想以上のご応募をいただき、大賞を選ぶのに難儀しておりましたら気づけば11月となってしまいました。結果の発表が遅くなりまして、誠に申し訳ございません。

なお、審査はあとーす(篠原歩)と神田澪で行わせていただきました。

 

七夕140字小説コンテスト結果発表

大賞

篠原賞の方は個性的なものを選んだつもりなのですが、大賞に選んだこの作品は、良い意味でつるつるしていると思います。140字小説の完成度を語る上で「物語」と「詩情」という二つのパラメータがあると考えていて、単純にこの作品がその二つの総合得点で一番上にあった、ということになります。七夕の時期は梅雨ばかりで、ほとんど天の川が見られないというところに着目した作品はいくつもあり、自分でもし書くならその視点で書きたいと思いながらコンテストを開催したのですが、この作品が最もよくその題材を扱うことができていたなと感じました。(篠原歩)

読んですぐこちらの作品を大賞にしたいな、と思いました。七夕というテーマは「年に一度織姫と彦星が逢瀬をする」「短冊に願い事を書く」という共通認識から、どのように自分の物語を展開させていくかが鍵になります。オリジナリティを追求しすぎると七夕というテーマから遠く離れてしまうという葛藤を、この賞に向けて作品を書いた多くの人が抱えたのではないでしょうか。この作品は、七夕というテーマに真っ直ぐ向き合っていますが、読み終わった時に思い浮かぶのが「天の川」でも「短冊」でもなく、梅雨空の下で過去の面影に縋る語り手の姿であるという点に味わい深さを感じました。(神田澪)

篠原歩賞

これはあらゆる形態の文芸でそうだと思うのですが、特に140字小説は、その作品のはじまりからおわりまでを全て読んでもらって意味があると考えています。すべてを読んでもらうためには、内容の他に言葉のリズムは文章の空気感みたいなものが大切になってきます。そういうものを「文体」と呼ぶのだと僕は思っています。この作品は、今回応募いただいた作品の中で、最も文体として優れている、とても流れの良い140字小説に仕上がっている、と感じて篠原賞に選ばせていただきました。(篠原歩)

神田澪賞

140字小説の良さは短い中に物語が詰め込まれているという点でもあり、140字の枠を超えて想像の中で物語が広がっていくという点でもあると考えています。丁寧な描写の中を物語の筋がすうっと一本通っているような印象を受けるこの作品は、その両方の良さを持っていると言えるでしょう。「二人はちゃんと星を見ることができただろうか」「どんな関係の二人なのだろうか」と想像したのは、きっと私だけではないはず。お見事です。(神田澪)

終わりに

発表が大変遅くなってしまったこと、改めてお詫びいたします。

まず夏に「これは決めきれないぞ…」と秋に持ち越し、なんとか本格的に冬になる前に決定することができました。応募開始の告知から締め切りまで24時間もない中で、これほどまでに素晴らしい作品がたくさん集まったということが驚きで、また開催したいなと思っております。次回は、締め切りから1ヶ月以内の発表を目指したいです。

それではみなさま、よい140字小説ライフを!