書店注文って便利なの? 利点と方法を解説!

本屋に行ったけど欲しい本が置いてなかった…。そんな経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?

少しマイナーな作品、有名な長編マンガの13巻あたり、突然話題になった著者の過去作品、等々。このあたりは特に棚から姿を消していることが多いですよね。あるいは、特に売り切れる理由が思いつかないのに、何故か棚に無いなんてこともありますが…。

そういう状況になったとき、あなたならどうしますか? Amazonで買う? 他の書店をまわる? 諦める? 

しかし、通販で買うのは味気ないし、他の本屋に浮気をするのも気がひける。かと言って諦めるなんて論外! そう感じる人もいらっしゃると思います。

そんな時に便利なシステムがあります。それが、書店注文です。方法は簡単です。書店に行って、あるいは電話で店員さんに「本の取り寄せをお願いします」と言い、欲しい本のタイトルをつげる。そのあとに自分の名前や電話番号等を伝えて終わりです。

端的にまとめるとこうなるのですが、これだけでは書店で注文するメリットがわかりませんよね。ということで、今回は書店での本の取り寄せについて、元書店アルバイトの威信をかけて紹介させていただきます。

 

取り寄せをする時にあると便利な情報

書籍を注文する際に重要な情報がいくつかあります。最も重要なのは、本のタイトルです

何を当たり前のことをと思うかもしれませんが、タイトルを覚えずに来る人が意外といらっしゃるのです。この前新聞の広告にのってた、最近話題の歴史の本。そんな曖昧な情報だけの方もいらっしゃいます。できることなら本のタイトルは覚えてきてほしいです。

さて、そんな状況でも他の情報がわかると検索できることがあります。次に大切な情報は、作者名です。はい。これもとても大切です。○○さんが書いた話題の本となれば、候補がほぼ絞られますね。話題になる以上、新刊かメディア化、もしくは有名な賞を取った作品となりますので、著名な作家先生でも数冊まで絞れます。

この他、出版社や大体の出版日、(海外の作品等は)訳者名、本の形態(文庫本、ハードカバー本、大判コミック等)などがわかっていると、同名タイトルの別作品を取り寄せてしまう事態は起きないでしょう。

また、これらの情報が無くても一発で検索できる情報があります。それは、ISBNコードというものです。書籍についてる二段のバーコードのうち、上の段にあるバーコードに書かれている数字です。これは出版されている全ての本にそれぞれ違う数字が振られており、この数字さえわかっていれば、確実に目的の本が検索されます。絶対に間違えたくないという方は、Amazon等でこの数字を確認しておきましょう。ただし、この情報を伝えるお客さんはまずいないので、店員にキョトンとされるかと思います。

上記の情報を全て覚えていく必要はもちろんありません。ただ、これらの情報が本を特定する手掛かりにはなります。なので、もしタイトルや著者名に自信がない時でもお気軽に書店員に尋ねてみてください。本のプロとして、きっと一生懸命探してくれます。

●本を探すためにあると便利な情報まとめ

  • 本のタイトル
  • 作者名
  • 出版社
  • 出版日
  • 訳者名
  • 本の形態
  • ISBNコード

取り寄せの形式

一口に取り寄せという言葉でまとめていますが、書店での注文にはいくつかの形式がありますので、今回は大きく四つに分けて説明していきます。

書籍取り寄せ注文

最も一般的な本の取り寄せ形式です。書店内に在庫が無いとき、まずは取次業者に在庫があるかを確認します。売れ筋の本は大抵この取次店にあります。

そして、取次店に在庫が無い場合、出版社に問い合わせて在庫があれば注文することができます。また、三省堂などの大手書店では多店舗に在庫があれば、そこから取り寄せることも可能です。

書店ごとに細かい差はありますが、取次店に在庫があれば三日~七日、出版社からの取り寄せでは十日~二週間ほどで商品が到着します。ただし、間に年末年始やお盆を挟むときにはもう少し遅れることもありますので、いついつまでに必要という場合は余裕を持って注文しましょう。

取り置き

正確には取り寄せではありませんが、知らないと注文との違いがややこしいので紹介しておきます。これは、自分が買いに行くまで“お店の商品”を確保しておいてくれる制度です。

電話注文の時によく使われるのですが、取り寄せのつもりで問い合わせたところ店内に在庫があった、そんなときによく使われます。

予約していない人気の新刊を確実に確保したい場合などに、開店とともに電話で取り置きをお願いすると、在庫があれば来店時まで確保しておいてくれます。また、会計時にお金が足りない! という時でも取り置いてくれます。

取り寄せ注文の場合は引き取り期限が決まっていないことが多いのですが、取り置きに関しては大抵一週間となっています。その代わり、取り置きの場合はキャンセルができます。また、普通は取り置き期間内に再度連絡すれば、期間を延長することもできます。

雑誌の定期購読

雑誌をコンビニ等の立ち読みで済ませず、毎号ちゃんと買っている人におすすめの注文方法です。定期購読を申し込むと、書店が毎号ちゃんと確保しておいてくれる制度です。

普段ちゃんと欠かさず購入してる雑誌があるのに、豪華な付録が付いた時や人気作が最終回を迎えた時、いつもは翌号の発売日ギリギリまで残っているのに品切れになっている! そんな経験をしたことはないでしょうか? 私はあります。泣きそうになりました。そういった突然の事故に会わないために、毎号買う方はぜひとも定期購読にお申し込みください!

他の利点として、入荷してすぐに確保してくれるので、他の人が読んでいない綺麗な状態の物が買えます。また、雑誌の人気が落ちてきて店頭に並ばないことになったとしても、あなたの分だけはちゃんと入荷されます。

更に、週刊誌等の店頭に並んでいる期間が短い雑誌の買い忘れも起こりません。次の号と合わせてちゃんと確保されています。ただ、あまり溜めすぎると一度に持ち帰られない量に……なんてことになりかねないのでご注意ください。

新刊予約

まだ出版されていない本の注文です。発売日に新刊を確実に手に入れたい方にお勧めの方法です。出版前の本のデータは検索機に出ないことが多いので、注文するときにしっかり“予約”だということを強調しておきましょう。たまに店員さんが既刊だと思い込んで混乱します。

あまり有名じゃない作家や出版社の作品は、発売日になっても入荷されないことがあります。楽しみにしていた新刊を買いに行ったのに、入荷していない。注文したら一週間待たされる。この熱い想いを抱えたまま一週間も我慢するなんて耐えられない! そうならないために、いち早く入手したい本はちゃんと予約しましょう。

また、書店側の裏事情なのですが、小中規模の書店で村上春樹などのビッグタイトルが予約されると喜びます。初版本が確実に売り切れるような本は、どの書店も一冊でも多く並べたい物なのですが、大抵十分な冊数は入荷されません。普通は大型店舗により多くの新刊が回されてしまいます。

中小の店舗がより多くの新刊を確保するには、予約数が大事になってきます。予約が多ければ取次店も「お、ここなら確実に売れそうだ」と判断して、多めに納品してくれるからです。中小の書店にとっては死活問題です。どうせ買うなら、喜ばれながら買い物がしたいですよね?

書店で注文をする意義

さて、このネット通販全盛時代に何故わざわざ書店に足を運んで注文するのか、ここは持論になりますが少々触れさせていただきます。

書店で注文する一番の理由、それはまだ見ぬ本と出合うためです。たしかに、目的の本を買うためならネット注文が一番簡単です。割引の利くところもありますし、ポチりとするだけであとは家で待っていれば配達されます。しかし、そこで買い物が終わってしまいます。そのあと少しオススメ本の広告が出るようになるだけです。

それに対し、本屋での買い物はどうでしょうか? あらゆるジャンルの本が陳列されています。一冊の本を買うついでに店内を一回りするだけで、パソコン画面には表示できないほどの本が目に飛び込んできます。

また、本を読むことの目的として、自分の知らない世界や知識を得ることが挙げられるでしょう。それなのに、通販サイトでは似たような本ばかり薦めてきます。これでは、新たな知識や世界観との出会いもなかなか果たされません。

しかし、書店ではたまたま目に止まった本があったり、ちょっと気になるタイトルや表紙絵の本に手が伸びたりと、まったくの別ジャンルに足を踏み入れる機会が多々あります。そんな偶然の出会いを求めて本屋へ行きます。そして、一冊でも買いたい本があるとわかっていれば、自然と本屋へ足が向きます。

そうです。本屋へ行くために本を注文するという、まるで本末転倒のような理由が一番の意義なのです。(意見には個人差があります)

また、少し長いスパンで見ると別の理由も生まれてきます。それは、本屋が自分好みに染まってくることです。

毎日数多くの本が出版されるなか、どこの書店にも全ての新刊が並ぶなんてことはありません。本は売れそうな店に優先的に振り分けられていきます。さて、その振り分けをしているのはどこか、それは“取次”と呼ばれる出版業界の問屋です。

取次店は各書店の売れ行き等を参考に、どこそこの本屋ではどんな本が売れるのかを判断し、新刊本を振り分けています。発売された新刊が入荷しない書店があるのは、そこでは売れないだろうと判断された(もしくは、発行部数が少なくて大型店に回す分しかなかった)結果なのです。

そこで、注文することに大きな意味が出てきます。お店に陳列されている商品ではなく、わざわざ注文して買うということは、この店舗付近にこんな本が好きな人がいる確たる証拠になります。そうすると、「この本を買うってことは、きっとこの本も気に入るぞ」と取次が判断するための一材料になります。

そうして、段々と自分好みの本が書店を染めていくのです。すると、自分が買いたくなりそうな新刊が書店に並び、他のお客さんの目にも自分の好きな本が映るのです。そうして、身近なところから同じ本の趣味を持つ人が生まれてくる……かもしれません。少なくともそんな夢を見られる程度の効能はあります。

更にもっと長い目で見ると、地元の書店を存続させるという意味合いが出てきます。

電子書籍、ネット通販、活字離れ等の影響で全国各地の書店は日々危機的状況に追い込まれています。

そんな中で、店舗に在庫がないからという理由で安易にネット通販で済ませてしまうことが続くと、そのうち書店業界に限界がきてしまうかもしれません。上記で述べたように、本との出会いがネット上では少ないこと等を考えると、まだまだ書店様には頑張っていただきたいのです。

ということで、明日も本屋が在るために本屋で注文しましょう!

最後に

いかがでしたでしょうか? 私は決してAmazon等の通販が悪いと言いたいわけではありません。単純に利便性で言えば、書店注文と比べようもないほど便利です。ただ、それでも本屋で本を買いたいと考えている人に、実はこんな方法もあるんだよ。こんな利点もあるんだよ。と伝えたく思い筆をとりました。

また、自分が働いていたのは数年前になるので、もしかすると今は違う部分があるかもしれません。

最後に一つ、今回度々名前をあげました取次店のHPを紹介したいと思います。

株式会社トーハン:http://www.tohan.jp/
日本出版販売株式会社:http://www.nippan.co.jp/

この二つの会社が二大取次業者と呼ばれており、ほとんどの書店に本を卸しています。このWebサイトでは様々な本に関する情報が入るほか、書店と連携したサービスが受けられます。

特に、トーハンのサイトから、BOOKLINERへ行きますとトーハンでの在庫状況や本の情報(ISBNコード等)を確認できます。こちらで在庫在りとなった商品は、ほぼ間違いなく書店での注文すれば届きます。

また、同じくトーハンのサイトからe-honネットワークへ行きますと、書店で行う注文が家からでもできるサービスがあります。(要、会員登録)

これらのサイトも利用しますと、書店注文が一気に楽になるかと思いますので紹介させていただきました。

さあ、これでみんなもレッツエンジョイ書店ライフ!

ABOUTこの記事をかいた人

山のあまちゃん

四方を山々に囲まれた地でひっそりと物書き作業してる人。ライトな文芸好き。ちょくちょく都会に出て、アイドル(二次三次問わず)を応援してます。