ネネネの短歌条例第四回「さよならのほとり」
「バカなことしませんかって言ったとき、笑ってくれてありがとう」 「うん」 ひとりでも狭い証明写真機の中ではじめて口づけをして、 正しさを信じたくせに間違った。 嘘つきになるはずじゃなかった。 使い捨てカイロみたいなぬくも…
「バカなことしませんかって言ったとき、笑ってくれてありがとう」 「うん」 ひとりでも狭い証明写真機の中ではじめて口づけをして、 正しさを信じたくせに間違った。 嘘つきになるはずじゃなかった。 使い捨てカイロみたいなぬくも…
魔法とか魔術とか呪術とかオカルトでマジカルでファンタジックなお話は全人類が好むことは周知の事実ですが、逆に普遍的すぎて「魔法モノ」「魔術モノ」をいざ読もうと思うと困ってしまうというのもよくあることです。 タイトルに「魔法…
小説を書くというのは基本的に孤独な営みだ。他の人に見てもらったり、自分の文章について議論したりすることもあるかもしれないが、作業時間の多くは一人で文章を書く作業に費やされる しかし、それでも一人で小説を書いていては、どの…
ここはもう圏外だから何してもバレないよって君は笑った。 チョコチップクッキー、キャラメル、ルイボスティー、イワシ、じゃがりこ、コアラのマーチ。 永遠に繰り返されるしりとりをぼくらはずっとやめられなくて、ひび割れた壁の隙間…
舞台を原作とするメディアミックス作品「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」(以下、レヴュースタァライト)をご存じでしょうか。 2018年夏にはアニメも放送され、それをきっかけに存在を知った人も少なくないと思います。 様々な…
まちがえて掴んだ腕があまりにも君に似ていて離せなかった。 正しくはない道だった。分かっててそれでも進んでいこうと決めた。 好きだった花言葉とか明け方の煙の尾とか変な癖とか、 今までを諦めるのは簡単で、なんだわたしは平気な…
少し空いた時間などに小説を読みたい! でも、お金が足りない…。 最近は漫画や動画で暇潰しもできるが、活字を読みたいときもあるだろう。特に本の虫であれば、インターネットでも小説を読みたいはず。 そこで、ここでは小説を無料で…
2018年10月に正式リリースされた「音声小説配信サービス」がある。それが「Writone」だ。 通常の小説投稿サイトと違うのは、投稿されている小説に、筆者以外の人が「音声」を付けられるということ。 小説家になろう、カク…
信号が青に変わって人波が乱れることなく流れ始める。 透明な仕切りで満ちた世の中を上手に泳げることが幸福なんだって信じる波だ。 息つぎが、あのとき突然できなくなった。 目の前がふっと歪んで足元が崩れて、わたしは列から逸れた…
「ミステリ」「推理小説」と聞くと、どのような小説を思い浮かべますか? 相棒のワトソンと共に次々と事件を解決する『シャーロック・ホームズ』シリーズ。ミステリーの女王と呼ばれたアガサ・クリスティの『ABC殺人事件』や『そして…
小説をインターネット上に公開するときに、皆さんはどんなサイトを使っていますか? 蓼食う本の虫でも、おすすめの投稿サイトをいくつか紹介しています。 小説を書くならどのサイトがいいの?小説投稿サイトおすすめ6選 中でも、KA…
「5・7・5・7・7」による31音の言葉の並びで、情景や心情を表現する短歌。その短さが気軽さとして魅力的でもあります、一方でこの短さが読み解きにくさの一因でもあります。 「なんだかよくわからないな」と、そのまま読み進める…
伊坂幸太郎といえば、現代のエンターテイメント小説界を代表する人気作家。 しかし、一口に「エンターテイメント」と言っても、作品によって読み味がまったく違うのが伊坂作品の特徴です。 今回は、そんなバラエティー豊かな伊坂作品を…
小説を書くのにそれほど多くの道具は必要ない。ノートPC1台あれば、あとはそこにプリインストールされているソフトでまずは執筆を始めることができる。 しかし、生産性を上げるという目的があれば、道具探しの旅は始まったばかりだ。…
米国でHookedやTapなどが大流行した影響を受けて、日本でも昨年の夏頃から各社がチャット小説サービスをリリースしています。 ベンチャー企業の参画も多いですが、DMMの子会社であるピックアップ、ピクシブ、講談社と、すで…
はじめに 力が…… 力が…… &nbs…
アイキャッチイラスト:櫁(しきみ)さん チャット小説、チャット風小説、チャットノベル、チャットフィクション、トークノベル、セリフSS……。 呼称はいろいろありますが、これらはLINEのようなUI(デザイン)でストーリーが…
「最近のラノベは異世界転生ばっかりだ!!」 なるほど最近の新刊は異世界転生モノが非常に多い。その指摘は正しい。 だが、全てではない。 異世界転生モノだけが「最近のラノベ」ではないのもまた事実だ。 その証左として、めちゃめ…
小説書きのみなさん、ちょっとした集まりなどで、こういう会話、ありませんか。 「何してる人ですかー?」 「小説書いてます」 「えー? どういう系の書いてるんですかー?」 ……この時にどう答えるべきか、めちゃめちゃ困りません…
短歌を始めると、これまでにどんな作品が残されて来たのか、次第にたくさんの歌を「読んでみたい!」と思うようになるでしょう。 今回は、入門としてもおすすめしたい「アンソロジー本」のなかでも、2018年現在でもっとも新しい『短…
創作を愛し、いつの日か自分が創り上げる作品でメシを食っていけたらなぁと夢を描いてる者も多いのではないだろうか。だが、現実は決して甘くないという事を思い知らされ、大きくそびえる壁の前に呆然と立ち尽くすしかないと悟った者も、…
こんにちは、ライターのぬいと申します。 今回、文豪についてのレビューをさせていただくことになり、私が選んだのは、澁澤龍彦。 その名前を聞いて、「知らない…」と思った人もいるでしょう。 実は澁澤は、知る人ぞ知る、そしてハマ…
お初にお目にかかります。怪しげな文芸サークル「神聖自炊帝国」からやってきました、紫水街です。 今回は、去る10月に開催されました文フリ福岡に参加した際、『七歩』様のブースにて購入した『文芸アンソロジー トリカラ』(以下ト…
小説を書いているときは自分の小説が世界で一番面白く感じられるものですが、ふと読み返したときに 「なんだか、出来事が機械的に流れていくだけで味気ない気がする」 「キャラクターの魅力を感じられない」 「リアリティが足りない」…
アマチュア小説家は経済的自由の夢を見るか? 私たちは小説を書くとき、どこか出版社や文学賞を意識していないだろうか。デビューするために。名声を得るために。お金を得るために。 もちろん、自分のオリジナリティを前面に出した小説…
5・7・5・7・7の31音からなる短歌。 気軽に始められる文芸創作として、インターネットを中心に幅広い層に向けてじわじわ広がりを見せています。 ここでは、短歌に取り組む人や作品がどこに存在するのか、世間からは見えづらい短…
どんなに「たのしい」とおもっていても、小説を書くことには大きなコストがともなうもので、書いている最中は基本的に「しんどい」。ぼく自身もほそぼそと実作をやるけれど、書いている途中に嫌になったりしがちで、完成することなんて年…
人類が言語を獲得して以来、ともに在ったものは何でしょうか? ――そうです。デジタルメモ、ポメラです。 五万年前の洞窟からポメラの化石が発掘されていることは周知の事実ですし、古代ローマ帝国ではデジタルメモを持つことが成人の…
本谷有希子が群像に新作を発表した。2018年3月号だ。 あの芥川賞を射止めた「異類婚姻譚」が群像に掲載されたのが2015年11月号で、それから本谷有希子は小説を発表していなかったから、2年4ヵ月ぶりだ。読んだ。おもしろか…
小説を書くのに初期投資はほとんどいらない。しかし、こだわろうと思えば道具にはいくらでもこだわることができる。 そんな中で、物書きが最も酷使する道具はキーボードだろう。ずっと文字を打ち続けるのだから、ここにどれだけ投資をす…