読書としてのTRPG ルールブック読み専のススメ
ダイスを転がしながら、皆で一つの物語を作る……テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)! 「知ってる」「動画で見たことある」という人は多いですが、「実際に遊んだことがある」という人は意外に少ない遊びです。何しろ…
ダイスを転がしながら、皆で一つの物語を作る……テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)! 「知ってる」「動画で見たことある」という人は多いですが、「実際に遊んだことがある」という人は意外に少ない遊びです。何しろ…
髪の毛を短く切った友だちを忘れた頃に爪を剥がした。 生ぬるくにじむ赤より小刻みに震える皮膚が透けていくのが こわかった。僕の一部が死んでいく。もう細胞は分裂しない。 ねえ、君はどこで恐怖を覚えたの。(思い出せない。ずうっ…
最近ゾンビものいいですよね。 『ゾンビランド・サガ』めちゃくちゃ良かったですし、『がっこうぐらし』実写版も話題です。 私はグロとかマジ無理なんですが、死者が再び動き出すというテーマには思わず惹かれるものがあります。 そん…
西陽が射している。私はそれに煌々と照らされている。 しかしあと一時間経ったらどうだろう。私は影の中に入り、太陽はまた別の場所を照らしている。 時間は不可逆だ。人間が創作したSFの中で、タイムトラベルだとかループだとかいう…
シナリオがなくてよかった。結末を気にしないまま抱き合えたから、 いたずらなあなたの笑顔がつくられた偽物だって別によかった。 目を閉じてしまえば全部夜なのに、光を探してしまったことを 悔やんではないよ。かすかな幸せを少し遠…
森見登美彦は日本の小説家を代表する一人です。 小説家は数多く存在しますが、大人から子供まで楽しめる小説を書ける作家は一握り。森見作品は老若男女に幅広く支持されるものが多く、いくつかの作品はメディアミックスとしてアニメや映…
悪い女の子は好きですか? 例えば『ヒロアカ』のトガヒミコ。『バットマン』ならハーレイ・クイン。最近でいったら、ライダーさんとかフェイカーさんとかわたしはめちゃめちゃ好きです。 敵女(てきじょ/てきおんな)とかダークヒロイ…
うわごとのように好きって言ったとき歪んだ目尻に気がついていた。 下手くそな嘘はついたらだめだってあんなに教えてあげたのになあ。 まあどうせ、ちゃんと綺麗に笑えないわたしもだめってことなんでしょう。 目的地にたどり着かない…
特殊相対性理論? ガンマ線バースト? コヒーレンス? 第一種臨界不測兵器? そんなこと何も分からないド文系だってSFが読みたい! 読みましょう。読めます。これを読めば、今日から貴方もドヤ顔でSFを読めるのです。 『ラブラ…
お気に入りの本があったら、ついつい人に勧めたくなってしまいませんか? しかし、テキストだけで送るのは素っ気ないし、Amazonリンクを送りつけるのもなんだか芸がない。 自分の好きな本を誰かにおすすめしたい! というときに…
12月26日、丸善ジュンク堂書店が全国73店舗で楽天ペイを導入したことを発表した。同サービスの全国規模の書店チェーンへの導入は初めてのこととなる。 昨年末はPayPyaが「100億あげちゃう」キャンペーンを行なって話題に…
以前から読書記録をつけていたのですが、なんとなく付けるのが億劫になっていて、1年くらい放置していました。 今まで使っていた読書メーターやブクログを再び使っても良かったのですが、今回は前々から評判を聞いていた「ビブリア」を…
「バカなことしませんかって言ったとき、笑ってくれてありがとう」 「うん」 ひとりでも狭い証明写真機の中ではじめて口づけをして、 正しさを信じたくせに間違った。 嘘つきになるはずじゃなかった。 使い捨てカイロみたいなぬくも…
魔法とか魔術とか呪術とかオカルトでマジカルでファンタジックなお話は全人類が好むことは周知の事実ですが、逆に普遍的すぎて「魔法モノ」「魔術モノ」をいざ読もうと思うと困ってしまうというのもよくあることです。 タイトルに「魔法…
ここはもう圏外だから何してもバレないよって君は笑った。 チョコチップクッキー、キャラメル、ルイボスティー、イワシ、じゃがりこ、コアラのマーチ。 永遠に繰り返されるしりとりをぼくらはずっとやめられなくて、ひび割れた壁の隙間…
まちがえて掴んだ腕があまりにも君に似ていて離せなかった。 正しくはない道だった。分かっててそれでも進んでいこうと決めた。 好きだった花言葉とか明け方の煙の尾とか変な癖とか、 今までを諦めるのは簡単で、なんだわたしは平気な…
少し空いた時間などに小説を読みたい! でも、お金が足りない…。 最近は漫画や動画で暇潰しもできるが、活字を読みたいときもあるだろう。特に本の虫であれば、インターネットでも小説を読みたいはず。 そこで、ここでは小説を無料で…
信号が青に変わって人波が乱れることなく流れ始める。 透明な仕切りで満ちた世の中を上手に泳げることが幸福なんだって信じる波だ。 息つぎが、あのとき突然できなくなった。 目の前がふっと歪んで足元が崩れて、わたしは列から逸れた…
「ミステリ」「推理小説」と聞くと、どのような小説を思い浮かべますか? 相棒のワトソンと共に次々と事件を解決する『シャーロック・ホームズ』シリーズ。ミステリーの女王と呼ばれたアガサ・クリスティの『ABC殺人事件』や『そして…
「5・7・5・7・7」による31音の言葉の並びで、情景や心情を表現する短歌。その短さが気軽さとして魅力的でもあります、一方でこの短さが読み解きにくさの一因でもあります。 「なんだかよくわからないな」と、そのまま読み進める…
伊坂幸太郎といえば、現代のエンターテイメント小説界を代表する人気作家。 しかし、一口に「エンターテイメント」と言っても、作品によって読み味がまったく違うのが伊坂作品の特徴です。 今回は、そんなバラエティー豊かな伊坂作品を…
「最近のラノベは異世界転生ばっかりだ!!」 なるほど最近の新刊は異世界転生モノが非常に多い。その指摘は正しい。 だが、全てではない。 異世界転生モノだけが「最近のラノベ」ではないのもまた事実だ。 その証左として、めちゃめ…
短歌を始めると、これまでにどんな作品が残されて来たのか、次第にたくさんの歌を「読んでみたい!」と思うようになるでしょう。 今回は、入門としてもおすすめしたい「アンソロジー本」のなかでも、2018年現在でもっとも新しい『短…
こんにちは、ライターのぬいと申します。 今回、文豪についてのレビューをさせていただくことになり、私が選んだのは、澁澤龍彦。 その名前を聞いて、「知らない…」と思った人もいるでしょう。 実は澁澤は、知る人ぞ知る、そしてハマ…
お初にお目にかかります。怪しげな文芸サークル「神聖自炊帝国」からやってきました、紫水街です。 今回は、去る10月に開催されました文フリ福岡に参加した際、『七歩』様のブースにて購入した『文芸アンソロジー トリカラ』(以下ト…
5・7・5・7・7の31音からなる短歌。 気軽に始められる文芸創作として、インターネットを中心に幅広い層に向けてじわじわ広がりを見せています。 ここでは、短歌に取り組む人や作品がどこに存在するのか、世間からは見えづらい短…
どんなに「たのしい」とおもっていても、小説を書くことには大きなコストがともなうもので、書いている最中は基本的に「しんどい」。ぼく自身もほそぼそと実作をやるけれど、書いている途中に嫌になったりしがちで、完成することなんて年…
本谷有希子が群像に新作を発表した。2018年3月号だ。 あの芥川賞を射止めた「異類婚姻譚」が群像に掲載されたのが2015年11月号で、それから本谷有希子は小説を発表していなかったから、2年4ヵ月ぶりだ。読んだ。おもしろか…
本屋に行ったけど欲しい本が置いてなかった…。そんな経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか? 少しマイナーな作品、有名な長編マンガの13巻あたり、突然話題になった著者の過去作品、等々。このあたりは特に棚から姿を消…
みなさん!突然の質問ですが、「短歌」は好きですか? というのがお決まりの文芸ジャンルで、多くは学校の教科書で読んだっきり、また読書好きな方でも「短歌を読むのが好きだ…