文芸と他の趣味を掛け合わせて個性を出す方法について

文芸創作とひとくちに言ってもその範囲は幅広いですよね。

「文芸部」というと、大抵は小説を書く人が集まっていますが、中には俳句や短歌、詩などを書く人もいます。

また、戯曲も文芸のジャンルに入りますし、個人的には140字小説やチャット小説といったインターネット時代の新たな創作方法も「文芸」のいちジャンルと呼びたいところです。

さて、ところで、「文芸創作」というのは非常に訴求力の弱い趣味だと思います。

たとえば、同人誌即売会などで、小説本は圧倒的に不利な戦いを強いられると言われています。それは、小説は読んでみなければその良し悪しがわからないからです。漫画やイラスト本であれば、その場でぱらぱらとめくってみてある程度の判断をすることができますが、小説をはじめとした文芸作品はそうはいきません。

また、ネット上で活動するにあたっても、ただ単に文章を公開しているだけではなかなか人々の目に止まることはありません。

そこでおすすめしたいのが、文芸と他の趣味を掛け合わせること。

では、一体どのような趣味と掛け合わせると良いでしょうか?

絵を描く

小説と絵が両方できれば漫画が描ける……!なんて簡単にはいきませんが、少なくとも物語を作る技術と絵を描く技術の相性がいいのは事実。

小説本を作るつもりであれば、その表紙に自分のイラストを使うのも良いでしょう。素敵なイラストを用意すると、その本が売れる確率はぐっと上がります。

また、自分で書いた詩や短歌に絵をつけるのも良いでしょう。

残念なことに、詩や短歌をTwitterで流したところで、なかなか読んでもらうことはできません。テキストなので、すっと読み飛ばされてしまうのですね。

しかし、そこに画像が付いていると、なんだろうと思ってクリックしてもらえる確率が高くなります。そこで、一緒に言葉も読んでもらうのです。

言葉とイラストの相乗効果で、あなただけの作品世界を作りましょう!

写真を撮る

これも、効果としては基本的に絵と一緒だと思っていただいて構わないと思います。良い写真を撮ってそれに言葉をつけることで、あなただけの世界を作ることができることでしょう。

写真の良いところは、大抵誰でもそれなりに撮れるということ。絵はそれなりに練習しないと厳しいですが、それに比べて写真はある程度お手軽に雰囲気を出すことができます。

もちろん、練習すればするほと世界観を作り込むことができるというのは確実ですし、奥が深い世界です。しかし、まずはiPhoneで撮った写真を加工して使ってみるというのでも、十分に趣味として成立しますし、文章を引き立てるのに役立つことでしょう。

僕も個人的に写真を撮ることを趣味としているのですが、ぜひおすすめしたいのがVSCOというアプリ。簡単にフィルム写真っぽい感じのおしゃれな写真を撮ることができます!

VSCO→iOS/Android

楽器を弾く

音楽も文芸と親和性の高いジャンルだと思います。歌詞を書くことは、まさしく文芸創作の一つの形だと言ってもいいでしょう

上に紹介した絵も写真も、文字と同じく視覚に訴えかける表現でしかありません。それに対して、音楽は聴覚に訴えかけるものです。

何言ってるかよくわからないけど曲がいい!そして歌詞も見てみたら歌詞もめちゃくちゃいい!!というような経験を皆さんも一度はしたことがあるのではないでしょうか。ちなみに、僕は気に入っている曲は大抵このような二段階フローで好きになっています。

また、文芸とはまた違った音楽というジャンルで、あなたの詩情や言葉を操る力を示すチャンスでもあります。

そういった意味で、楽器をマスターして音楽に携わるというのは、掛け合わせる趣味としては相性が良いように思います。

スキルを掛け合わせる

文芸創作だけで突き抜けようとするのはとても難しいことです。もしそうやって文芸の技術だけで突き抜けられる人は、新人賞に応募してさっさとデビューすれば良いのです。

しかし、そんな風に天才的な文芸の才能を持ち合わせている人はそうそういないはずです。大抵はちょっと人より文章を書くのが好きなだけの凡人。そういう人たちに何ができるのが、上で説明したような、自分の他の趣味と掛け合わせてオリジナリティを生み出すということでしょう。

絵を描いたり楽器を弾いたり写真を撮ったりすること自体は、それほど特別なことではないし、また、文芸創作と掛け合わせたところでそんなことをやっている人はまだまだたくさんいます。

しかし、小説だけを書くよりも、オリジナリティを演出できる確率はぐんと高くなるはずでしょう。

また、クリエイティブに関連しない他の趣味を掛け合わせてみるのも良いのではないでしょうか。

料理が趣味の人はそれを小説のストーリーに取り入れてみたり、山登りが好きな人は「山登り短歌」を詠んでみたり。

要するに、自分がどの組み合わせで個性を出せるのかと考えることが大切。ありきたりなものには誰も振り向かない。斬新な組み合わせ、清新な表現を探してみましょう!

まとめ

創作のスタイルとして文芸を選んでいる人は、当たり前ですが文芸活動だけをして生きているわけではありません。その他にも、得意なことや興味のあることがたくさんあることでしょう。

そういうものの一つひとつが絡み合ってあなたの特性を作り出しています。そして、それを積極的に絡み合わせることで個性はより強固なものになっていくのです。

ぜひ、自分の他の趣味と文芸を掛け合わせることを試してみてください!

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