『本の雑誌』特集:つぶやく出版社! を入手しました


『本の雑誌』2020年9月号を購入しました。

以前から書店などで目にしたことがある雑誌だったのですが、実はこれまで購入したことがありませんでした。ところが今回の特集は「つぶやく出版社!」。本とTwitterを愛する者としてこれは読まなければならない……という思いに駆られ、買って読んでみることにしました。

“中の人適性試験”を考える

本特集ひとつめの企画は、「“中の人適性試験”を考える」。

国書刊行会の中の人、早川書房の中の人、東京創元社の中の人、という3人の鼎談形式で“中の人適性試験”を考えてみるという趣旨の企画。それぞれのTwitterアカウント運用事情も垣間見えます。

問題はぜんぶで4問。「あなたの会社のアカウントが炎上してしまいました。どうしますか。」「上司から1ヶ月でフォロワーを1000人増やせと命じられました。どうしますか。」といったものが並びます。各設問の得点を合計して、自分の中の人適性を測ることも可能です。

ツイッタラー編集者対談 黒子でばかりはいられない!

次に目についたのがこちらの企画。早川書房の編集者である溝口力丸氏と、竹書房の編集者である水上志郎氏による対談。

お二人ともかなり自由にTwitterアカウントの運用をされており、僕は特に溝口さんのツイートきっかけで本を買うことも多いです(『アステリズムに花束を』『ツインスター・サイクロン・ランナウェイ』『なめらかな世界と、その敵』『日本SFの臨界点』などなど)。

そんな二人が、なぜ個人の名前でTwitterを始めたのかというところから、どういった心持ちでアカウントの運用をしているのかが語られています。Twitterアカウントの運用にもそれぞれのマイルールは哲学のようなものが見えて、個人的には大変参考になりました。真剣にTwitterをやっている……。

わが社のTwitter大成功大失敗!

こちらの企画では、12の出版社がどのように試行錯誤しながらTwitteアカウント運用を行っているのかを見ることができます。業務としてTwitter運用に割いている時間や企画内容も様々で、各社それぞれに努力していることがわかります。

個人的に注目したのは河出書房新社の回答。1日にTwitterに割く時間は「10分程度」としつつも、「なにかtwitter上でのみお知らせをした際は読者からのお返事等に1時間程度かかることもあります」とのこと。読者とのコミュニケーションに厚く時間を割いているのですね。

各社Twitterを有効活用している

今回の特集に登場する出版社の中には、もう10年以上Twitterを運用しているというところも多かったです。その中で担当者がどのようなことを考えているのか、という部分に触れられたのは、とても勉強になりました。具体的な成功事例や失敗事例が書いてあるのが良いですね。

また、溝口力丸氏と水上志郎氏の対談は、Twitterを本気でやっている二人の話を読み、「ただ胡乱なことをつぶやいているだけではなく、ちゃんと考えているんだな」と戦略的な一面を見ることができました。すごい。

『本の雑誌』2020年9月号、特集の他にも書評記事などが盛りだくさんで、これから読む本に悩んでいるという方にもおすすめの1冊です。