賞金100万円クラスも多数! 全国から応募可能な地方文学賞まとめ

小説家デビューを果たすための道はいくつかありますが、多くの方は公募の文学賞に応募していることと思います。

そんな中で、地方文学賞は受賞した後にプロデビューすることこそ難しいものの、多額の賞金が出るものも多く、腕試しの場としてはぴったりです。

また、以下にも紹介する太宰治賞、坊ちゃん文学賞、ばらのまち福山ミステリー文学賞などを受賞すれば、プロ作家デビューも夢ではありません。

以下に掲載する情報はあくまでも参考ですので、詳しくは各文学賞の正式な応募要項を参考にしてください。

また、このページは随時更新していく予定です。

大型地方文学賞

太宰治賞

※第32回(2015年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙50~300枚

【賞金】
100万円

【選考委員】
加藤典洋、荒川洋治、奥泉光、中島京子

【備考】
・三鷹市と筑摩書房の共同主催。
・応募作品は1人1~2編。
・未発表小説に限るが、2015年中に、同人雑誌など、商業出版ではない形で発表された活字原稿は、選考の対象とする。
・第32回(2015年)の応募総数は1473編。
・過去には宮本輝、津村記久子、岩城けいなどが受賞。
・当選作品の出版権、映画・テレビ・ビデオ化などの権利は、筑摩書房に帰属。

【詳細】
太宰治賞

坊ちゃん文学賞

※第14回(2015年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙80~100枚

【賞金】
大賞(1名)…200万円
佳作(2名)…50万円

【選考委員】
椎名誠、早坂暁、中沢新一、高橋源一郎

【備考】
・斬新な作風の青春文学小説を対象とする。
・第13回(2014年)の応募総数は1060編。
・大賞受賞作品は「クウネル」に掲載。
・大賞および佳作受賞作品の著作権は松山市に帰属。

【詳細】
第14回 坊っちゃん文学賞

ばらのまち福山ミステリー文学新人賞

※第9回(2016年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙350~800枚

【賞金】
出版の印税全額

【選考委員】
島田荘司

【備考】
・原書房編集部、講談社文芸第三出版部、光文社文芸図書編集部が協力。
・受賞決定の後、12月末まで選者の指導のもとで作品を推敲することがある。
・出版権は、該当出版社に帰属。

【詳細】
島田荘司 第9回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞 応募要項 | 福山ミステリー文学新人賞│島田荘司選

賞金100万円クラスの地方文学賞

北日本文学賞

※第50回(2015年)の応募要項を参考にしています

【枚数】
400字詰原稿用紙30枚

【締め切り】
8月31日(2015年)

【賞金】
入賞(1編)…100万円
選奨(2編)…30万円

【選考委員】
宮本輝

【備考】
・2014年の応募総数は1297編。
・題材は自由。ネットも含め、未発表作品に限る。
・入選、選奨作品の著作権は北日本新聞社が所有。

【詳細】
北日本新聞ウェブ[webun]:第50回北日本文学賞

九州さが大衆文学賞

※第23回(2015年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
歴史・時代小説は400字詰原稿用紙~70枚
推理小説は400字詰原稿用紙~90枚

【賞金】
大賞(1編)…100万円
佳作(1編)…10万円
奨励賞(佐賀県内優秀作1編)…5万円

【選考委員】
森村誠一、夏樹静子、北方謙三

【備考】
・歴史・時代小説、推理小説を募集している。
・2015年の応募総数は275編。
・入賞作品の著作権は九州さが大衆文学賞委員会に帰属。

【詳細】
佐賀新聞ニュース/The Saga Shimbun :九州さが大衆文学賞

伊豆文学賞

※第19回(2015年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙30~80枚程度

【賞金】
最優秀賞(1編)…100万円
優秀賞(1編)…20万円
佳作(2編)…5万円

【選考委員】
三木卓、村松友視、嵐山光三郎、太田治子

【備考】
・伊豆をはじめとする静岡県内の自然、地名、行事、人物、歴史などを題材にした小説、随筆、紀行文が対象。
・体裁等がやや細かいので、詳細を十分確認するのが吉。
・入賞者の著作権はすべて主催者に帰属。

【詳細】
静岡県/しずおか文化のページ/伊豆文学フェスティバル/第19回伊豆文学賞募集要項

内田百間文学賞

※第13回(2016年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙20~50枚

【賞金】
最優秀賞(1編)…100万円
優秀賞(3編)…30万円

【選考委員】
小川洋子、平松洋子、松浦寿輝

【備考】
・応募するのは随筆及び短編小説(評伝・紀行文・戯曲を含む)
・岡山が舞台となる作品や、岡山県出身の人物・自然・文化・風土・物産を題材とした作品が対象。
・受賞作品の著作権は岡山県に、出版権は(公財)岡山県郷土文化財団に帰属。
・第12回の応募作品は306編。

【詳細】
岡山県郷土文化財団|内田百閒文学賞

やまなし文学賞

※第24回(2015年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰80~120枚

【賞金】
やまなし文学賞(1編)…100万円
やまなし文学賞佳作(2編)…30万円

【選考委員】
坂上弘、津島佑子、佐伯一麦

(津島佑子氏は先日亡くなられたので、新たな選考委員が加わることが予想されます)

【備考】
・受賞作の著作権は、選考結果発表の日から2年間やまなし文学賞実行委員会に帰属。

【詳細】
岡山県郷土文化財団|内田百閒文学賞

林芙美子文学賞

※第2回(2015年)のものを参考にしています。

【枚数】
400字詰30~50枚

【賞金】
大賞(1編)…100万円
佳作(数編)…10万円

【選考委員】
井上荒野、角田光代、川上未映子

【備考】
・受賞作品の著作権は北九州市に所属し、出版・二次利用については北九州市との協議が必要。

【詳細】
第2回林芙美子文学賞募集要項 – 北九州市

北区 内田康夫ミステリー文学賞

※第14回(2015年)の応募要項を参考にしています

【枚数】
400字詰原稿用意12,5~25枚

【賞金】
大賞(1編)…100万円
特別賞(1~2編)…10万円

【選考委員】
内田康夫、北区長、北区文化振興財団理事長、ミステリー関連出版社の編集者 ほか

【備考】
・ミステリー作品の短編小説が対象。
・北区の地名・人物・歴史などを入れ込んだ作品を歓迎するが、このことの有無が選考の基準とはならない。
・大賞受賞作品及び特別賞受賞作品は、月刊誌「ジェイ・ノベル」に掲載。
・大賞受賞作品は、舞台化し翌年上演。
・大賞受賞作品及び特別賞受賞作品の著作権は北区に帰属。

【詳細】
募集要項|東京都北区

ちよだ文学賞

※第11回(2016年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
40×40字で30枚

【賞金】
大賞(1編)…100万円

【選考委員】
逢坂剛、唯川恵、角田光代

【備考】
・第10回(2015年)の応募総数は431編
・千代田区縁の人物や区内の名所・旧跡、歴史などを題材にした作品を歓迎するが、このことの有無が選考の基準とはならない。
・区の持つ文化的・歴史的魅力をアピールする作品から、千代田賞を選考する。
・受賞作品の著作権は、千代田区に帰属。

【詳細】
千代田区ホームページ – 第11回ちよだ文学賞募集要項

そのほかの地方文学賞

奥の細道文学賞

※第8回(2015年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙35枚前後

【賞金】
大賞…50万円
優秀賞・佳作(数編)…記載なし

【選考委員】
堀切実、長谷川櫂、黒田杏子

【備考】
・奥の細道の旅、その他広く日本の旅を大賞とした紀行文・随筆が対象。

【詳細】
奥の細道文学賞、ドナルド・キーン賞作品募集要項.pdf(303 KB)
(PDFファイルが開きます)

織田作之助青春賞・U-18賞

※第31回(2014年)のものを参考にしています。

【枚数】
400字詰~30枚

【賞金】
織田作之助青春賞(1編)…30万円
U-18賞…図書カード5万円分

【選考委員】
堂垣園江、増田周子、吉村萬壱

【備考】
・「青春賞」は満年齢が8月31日時点で24歳以下の者が対象。
・「U-18賞」は満年齢が4月1日時点で18歳以下の者が対象。
・受賞作の出版権および映画化などの二次的権利は主催者に帰属。
・毎日新聞社ウェブサイト上で、メールでの応募も受付け。

【詳細】
大阪文学振興会|織田作之助賞

ちゅうでん児童文学賞

第18回(2015年度)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
40×30字で50~70枚程度

【賞金】
大賞(1編)…50万円
優秀賞(2編)…20万円
※奨励賞(10万円)を授与する場合あり

【選考委員】
斉藤洋、富安陽子、鷲田清一

【備考】
・小学校高学年から中高生までを対象とする児童文学作品を募集。
・大賞作品は単行本として出版し、公共図書館や財団事業に応募した小・中学校に寄贈。
・大賞受賞作品の著作権は主催者に帰属。

【詳細】
ちゅうでん児童文学賞 | 公益財団法人ちゅうでん教育振興財団

ゆきのまち幻想文学賞

※第26回(2016年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙10枚以内

【賞金】
大賞(1編)…30万円

【選考委員】
萩尾望都、乳井昌史

【備考】
・雪をテーマにし、雪の幻想性を表現した小さな物語が対象。直接的に雪が出ていなくても、雪を感じさせるものなら可。
・入選作品の著作権は「ゆきのまち通信」に帰属。
・大賞、および佳作は「ゆきのまち通信」誌上に掲載。

【詳細】
第26回ゆきのまち幻想文学賞 募集要項

長塚節文学賞

※第18回(2015年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙21~50枚

【賞金】
大賞(1編)…50万円

【選考委員】
高橋三千綱、堀江信男、成井惠子

【備考】
・大賞受賞者が未成年の場合は、同額の商品券等を贈呈。
・入選作品の著作権は、常総市に帰属。

【詳細】
第18回長塚節文学賞/常総市ホームページ

小島信夫文学賞

※第9回(2016年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙100~400枚

【賞金】
小島信夫文学賞…50万円
岐阜県知事賞…10万円(岐阜県在住者、出身者を対象)

【選考委員】
堀江敏幸、三宅雅子、吉増剛造

【備考】
・締切日から遡り過去2年間に刊行された自費出版の小説作品の単行本や同人雑誌など商業出版でない形で発表された100枚以上の小説作品も可。
・応募料2000円。

さきがけ文学賞

※第33回(2016年)の応募要項を参考にしています。

【枚数】
400字詰原稿用紙100~150枚

【賞金】
入選(1編)…50万円
選奨(数編)…5万円

【選考委員】
西木正明、高橋千劔破、森絵都

【備考】
・入選、選奨の各受賞者にはANAからペア航空券がプレゼントされる。
・応募作は例年250編前後。
・入賞作品の出版権などは基金に帰属。

【詳細】
作品募集|さきがけ文学賞

まとめ

大きな公募型新人賞に応募する前に、まずは地方文学賞で腕試しをしてみてはいかがでしょうか?

ここで紹介している地方文学賞は全国から応募可能なものばかりですが、各地方自治体の出身者、在住・在学・在勤者を対象にした賞も多数存在します。

お住まいの地域にも地方文学賞がないか、調べてみるのもいいでしょう。

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