読む「天使」を通じて探偵の存在意義を問う、特殊設定ミステリ/斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』 2020.09.22 卓悦綾部概要 孤島の館で起こる連続殺人事件。 本作を一言で表すなら、そういうことになる。 いわゆるクローズドサークル。ミステリの世界では王道中の王道シチュエーションだ。 しかし本作では、ここに「天使」という異次元の存在を加え、物…
書く島田荘司『占星術殺人事件』に学ぶ探偵の動機 2020.05.10 卓悦綾部ミステリにおける「探偵の動機」問題 ミステリを書く上で、「トリック」は必要不可欠ではない。僕はそう考えています。 トリックとは、いわば「秘密」を隠すための装置です。たとえば、犯人に犯行時刻のアリバイがないという「秘密」を…