鉄道と文学 10月14日は鉄道記念日
10月14日は鉄道記念日。今回は日本文学の鉄道描写をとりあげる。なお、引用文はすべて現代仮名遣いにあらためた。 1.鉄道史と文学史 1872年10月14日、日本初の鉄道、新橋―横浜間の〈開業式〉が行われた。出発の汽笛…
10月14日は鉄道記念日。今回は日本文学の鉄道描写をとりあげる。なお、引用文はすべて現代仮名遣いにあらためた。 1.鉄道史と文学史 1872年10月14日、日本初の鉄道、新橋―横浜間の〈開業式〉が行われた。出発の汽笛…
「女流文学」その周辺 〈女流文学〉という言葉がある。しかし〈男流文学〉という言葉はない。それは文壇が男性作家に専従されてきた事実を示す。らいてうの機関誌『青踏』はあれど、女性文学誌は長谷川時雨創刊の『女人芸術』(1928…
小説を読んで背筋が凍り、鳥肌が立った経験はあるだろうか。ページを繰って、そこに描かれた情景を想像しながらふと腕元を見やると、細かい点状の突起がびっしり皮膚一面を覆っている。まるで体毛をむしり取られた鳥のようで、おもわずギ…
戦後文学の多様なアプローチ 原爆投下による敗戦後、GHQの管理下で「民主主義」が多くの矛盾を孕みながら推しすすめられていくなか、バラエティに富んだ書き手と文学作品が次々に生みだされていった。作家たちは検閲と闘いながら戦後…
新型コロナウィルスが猛威を振るうなか、仏ノーベル賞作家アルベール・カミュの小説『ペスト』(1947)が再評価されている。『ペスト』は、疫病の蔓延でパニックに陥ったアルジェリアを舞台に、医師リウーの奮闘を描いた作品。いまこ…