逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』が本屋大賞を受賞 デビュー5ヶ月での受賞は最速

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「全国書店員が選んだ いちばん! 売りたい本 2022年本屋⼤賞」の結果が発表され、逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』が受賞作となりました。

同作は、第11回アガサ・クリスティー賞を満場一致で受賞し、2021年11月17日に早川書房より刊行。デビュー作での受賞は、2009年の湊かなえ『告白』以来で、デビューして5ヶ月での受賞は史上最速となります。順調に版を重ねており、現在の累計発行部数は371,000部です。

あらすじ
独ソ戦が激化する1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす少女セラフィマの日常は、突如として奪われた。急襲したドイツ軍によって、母親のエカチェリーナほか村人たちが惨殺されたのだ。自らも射殺される寸前、セラフィマは赤軍の女性兵士イリーナに救われる。「戦いたいか、死にたいか」――そう問われた彼女は、イリーナが教官を務める訓練学校で一流の狙撃兵になることを決意する。母を撃ったドイツ人狙撃手と、母の遺体を焼き払ったイリーナに復讐するために。同じ境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ女性狙撃兵たちとともに訓練を重ねたセラフィマは、やがて独ソ戦の決定的な転換点となるスターリングラードの前線へと向かう。おびただしい死の果てに、彼女が目にした“真の敵”とは?

2022年本屋大賞は以下の通りです。

  • 1位『同志少女よ、敵を撃て』逢坂冬馬/早川書房
  • 2位『赤と青とエスキース』青山美智子/PHP研究所
  • 3位『スモールワールズ』一穂ミチ/講談社
  • 4位『正欲』朝井リョウ/新潮社
  • 5位『六人の嘘つきな大学生』浅倉秋成/KADOKAWA
  • 6位『夜が明ける』西加奈子/新潮社
  • 7位『残月記』小田雅久仁/双葉社
  • 8位『硝子の塔の殺人』知念実希人/実業之日本社
  • 9位『黒牢城』米澤穂信/KADOKAWA
  • 10位『星を掬う』町田そのこ/中央公論新社

なお、翻訳部門の受賞作は、ソン・ウォンピョン 著/矢島暁子訳『三十の反撃』(祥伝社)、発掘部門の受賞作は吉村昭『破船』(新潮文庫)でした。

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本屋大賞の結果詳細や受賞者の声などは、『本屋大賞2022 (本の雑誌増刊)』に掲載されます。

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ABOUTこの記事を書いた人

1993年生まれ、福岡県出身、熊本県在住。
2016年より、文芸Webメディア「蓼食う本の虫」を主宰・運営。
熊本大学文学部文学科卒。在学中は日本語日本文学研究室に所属。卒業論文のテーマは「太宰治の私小説的作品について」。
新卒で印刷会社に入社し、営業・Webディレクターとして業務に従事。2018年にピクシブ株式会社に入社。チャット小説サービス「pixiv chatstory」のディレクター、pixiv小説チームのプロダクトマネージャー・コミュニティマネージャーを担当。2021年に個人事業主として独立。
詳しいプロフィールやご連絡については、atohs.meをご覧ください。