丸山正樹『ワンダフル・ライフ』が「読書メーター OF THE YEAR」総合ランキング1位を獲得

読書メーターは12月6日に、雑誌『ダ・ヴィンチ』の企画「BOOK OF THE YEAR 2021」特集との連動企画、「読書メーター OF THE YEAR 2021」のランキングを発表しました。

総合ランキング1位は丸山正樹『ワンダフル・ライフ』。事故で重度の障害を負った妻の介護をする「わたし」(50)の苦悩に満ちた生活を描いた「無力の王」、30代の編集者と設計士の夫婦が不妊治療の後、養子縁組を検討することになる「真昼の月」、不倫相手の上司の子供を身ごもった広告代理店勤務の20代女性があがく「不肖の子」、障害を隠して趣味の合う女子大生とパソコン通信で交流する脳性麻痺の青年を描いた「仮面の恋」の4つの物語が並行して語られます。

▼著者プロフィール
丸山正樹さんは、2011年、松本清張賞に応募した『デフ・ヴォイス』(文藝春秋/文庫化の際に『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』に改題)で作家デビューしました。同作は読書メーターで話題となり、後に人気シリーズ化し、現在までに『龍の耳を君に』『慟哭は聴こえない』『わたしのいないテーブルで』の4作が刊行されています。同シリーズはろう者の法廷通訳を引き受けた手話通訳士でコーダ(両親ともにろう者である聴こえる子)の荒井尚人が様々な事件、出来事と対峙していくシリーズで、ろう者の世界に満ちる歪みや希望を描きます。

「読書メーター OF THE YEAR」は、2021年10月までの1年間に発売した書籍を対象とした年間おすすめ本ランキング。同期間に読書メーターに投稿された感想・レビューは累計約222万件の中から、読んだ本登録数やレビュー投稿数を集計して選出されました。

「読書メーター OF THE YEAR」のランクイン作品は以下の通り。

▼年間おすすめ本 総合ランキング
1位『ワンダフル・ライフ』丸山正樹(光文社)
2位『羊は安らかに草を食み』宇佐美まこと(祥伝社)
​3位『十の輪をくぐる』辻堂ゆめ(小学館)
​4位『コロナと潜水服』奥田英朗(光文社)
​5位『ほたるいしマジカルランド』寺地はるな(ポプラ社)
​6位『きのうのオレンジ』藤岡陽子(集英社)
​7位『臨床の砦』夏川草介(小学館)
8位『ヴィクトリアン・ホテル』下村敦史(実業之日本社)
9位『天使と悪魔のシネマ』小野寺史宜(ポプラ社)
10位『一橋桐子(76)の犯罪日記』原田ひ香(徳間書店)

▼シリーズランキング
1位『比嘉姉妹シリーズ』澤村伊智(KADOKAWA)
2位『あずかりやさん』大山淳子(ポプラ社)
3位『東京すみっこごはん』成田名璃子(光文社)

▼エッセイ・ノンフィクションランキング
1位『ワンさぶ子の怠惰な冒険』宮下奈都(光文社)
2位『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場』河野啓(集英社)
3位『一度きりの大泉の話』萩尾望都(河出書房新社)

▼ライトノベルランキング
1位『ユア・フォルマ 電索官エチカと機械仕掛けの相棒』菊石まれほ(KADOKAWA)
2位『薬屋のひとりごと 11』日向夏(主婦の友社)
3位『涼宮ハルヒの直観』谷川流(KADOKAWA)

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