全国の目利き書店員がいまもっとも売りたい徳間文庫の1冊を選ぶ「徳間文庫大賞2022」が発表され、太田忠司氏の『麻倉玲一は信頼できない語り手』が受賞しました。
あらすじ
死刑が廃止されてから二十八年。日本に生存する最後の死刑囚・麻倉玲一は、離島の特別拘置所に収監されていた。フリーライターの熊沢克也は、死刑囚の告白本を執筆するため取材に向かう。自分は「人の命をジャッジする」と嘯く麻倉。熊沢は激しい嫌悪感を抱くが、次々と語られる彼の犯した殺人は、驚くべきものばかりだった。そして遂に恐ろしい事件が起きた！ 衝撃の長篇ミステリー。
徳間文庫大賞の選考委員は、全国の有志書店員を中心とする徳間文庫大賞実行委員の方々。2020年10月から2021年9月までに刊行された徳間文庫82作品の中から、初文庫作品・シリーズ第1巻が対象となりました。その中から選出されたノミネート11作品を、12名の実行員がすべて読みアンケートに回答。その結果を元に、3名の事項委員長が大賞を決定しｍさいた。
同書は、6月初旬よりカバー全面を新帯に巻き替える予定とのことです。
著者の太田忠司氏は、1959年愛知県生まれ、大学時代に星新一ショートショートコンテストで「帰郷」が優秀作に選ばれ、1990年に「僕の殺人」で作家デビュー。ミステリー、ホラー、SFに造詣の深い作家として知られています。