自分の本をKindleで販売したい、だけどよくわかんないし踏み出せない……と悩んでる方は多そうですね。
正直な所、私もハードルの高さを感じて敬遠していたのですが、挑戦してみたら意外とあっさりイケました。
2022年6月に登録し、その月の売上は16万円以上。
FANBOXでひと月にご支援いただいていた平均額は1万5千円~1万7千円だったので、およそ10倍のロイヤリティに仰天しました。
今回はKindle出版に初めて挑戦した創作字書きが、これからKindle出版をやってみたいという方向けに、出版の方法や注意点を書いていきます。
この記事の目次
Kindle ダイレクト・パブリッシングに登録
Kindleで小説を出版するには、まずKindleダイレクト・パブリッシングに登録します。
Amazon会員の人は、画面右上の「Amazonアカウントを使用してサインインする」の「サインイン」を押すだけ。
新規登録の場合も自分のメールアドレスがあればOK。
登録画面にメアルドとパスワードを入力し、登録を確認したら次の段階にGO。
売上振込先の口座も記入するので、予め自分の番号を控えておくと手間が省けます。
管理画面に出版したい本の情報を登録
次に、出版したい本の情報を順番に登録します。
- 本のタイトル
- タイトルのフリガナ
- ローマ字
この三項目は必須。
- サブタイトル
- サブタイトルのフリガナ
この二項目はオプションです。必要なければ空欄にしてください。
著者情報は
- 著者名
- フリガナ
- ローマ字
上記三項目必須。
PNがカタカナ、ひらがなの人もフリガナ欄にはカタカナで入力します。
ここで気を付けてほしいのが「出版に関して必要な権利」の設問。
作者本人が出版する場合は、基本的に上の選択肢にチェックを入れればOK。
私は表紙をお願いした絵師さまの名前を、内容紹介欄(あらすじなどを書く欄)に記載しました。
他に寄稿者(表紙・挿絵担当者)がいる場合は上とは別に「著者等」の項目があるので、ここに記入してもいいと思います。
余談ですがパブリックドメインとは「知的創作物に関する、著作権をはじめとする知的財産権(知的所有権)が発生していない、誰でも利用できる状態」をさし、著作権が切れた作品や作者が著作権を放棄した作品がこれに該当します。
文章ファイルや表紙をアップロードする
次はいよいよファイルのアップロード。小説なのですから本文がなければ始まりません。
Kindleでは横書き・縦書きが選べます。
Twitterのフォロワーさんにご意見をうかがったところ、読みやすさは縦でも横でもたいして変わらないそうです。
このあたりは人によりけりなので、気になる方は知人数人にアドバイスを求めるか、アンケートをとってみましょう。
アップロードできるファイルとして推奨されているのはdocx、EPUB、KPF。初心者ならWord(docx)がおすすめです。
よくわからないよー!という方でも大丈夫、無料で任意のファイル形式に変換してくれる心強いサイト、ファイルコンバーターがあります。
この際必要になるのが目次。もちろんないよりあったほうが断然便利です。
……が、未熟なので作れませんでした!残念!
そのためすごく読みにくいです、すいません。今後勉強して追加予定です。
ただ収録するのが短編1本きりの場合、目次はあってもなくてもどちらでもよいと思います。
次に表紙です。表紙は電子書籍の顔となるので、ぜひ入れてください。
自分の好みで作るもよし、人に頼むもよし。
「表紙を描いてもらいたい字書きの方へ おすすめコミッションサイト・依頼の仕方など」という記事を書いているので、こちらも参考にどうぞ。
注意したいのは表紙の寸法。1000×625ピクセル以上じゃないと弾かれてしまいます。
値段を設定して「出版する」をクリック
ここまできたらあとは最終画面で値段を設定するだけ。
特にこだわりがなければ「KDPに登録する」を選択しておくと、無料キャンペーンや値引きセールなど、様々な恩恵が受けられます。
最後に「出版する」をクリックすると「レビュー中」ステータスに移行します。
特に問題がなければ最大72時間(3日)以内にKindleに登録され、「レビュー中」ステータスから「販売中」に変わります。
もし72時間以上かかるようなら、サポートセンターに問い合わせてください。自分も問い合わせましたが、レスポンスは非常に迅速でした。以下、いただいた回答です。
お値段は個々人におまかせ。強気にでるもよし、控えめにするもよし。
私は10万字以上の長編は500円~600円、7千字~5万字の短編は200円~300円の価格帯に設定しています。端数切り捨ては単なるこだわり。
あくまで個人的な感覚ですが、1000円以上だと高すぎるのでお手頃な価格に設定しました。BOOTHの値段と大幅にずれないようにしたのもあります。
このあたりは他の電子書籍と比較して最適解をさがすといいでしょうね。
無事運営に承認されれば、該当書籍がkindleストアで購入可能になった旨を報せるメールが届きます。
Kindle Unlimitedは既読KENPのロイヤリティも入る
Kindle出版の場合、購入してもらうほかにも既読KENPでロイヤリティ(お金)が入るのが魅力。
既読KENP(Kindle Edition Normalized Pages)は読者に読まれたページの累積数と、それに伴う報酬額。
Kindle Unlimitedの会員は無料で読み放題となり、しかも読まれたページ数ぶんだけ作者が潤う仕組みになっています。
2022年現在は1ページ約0.5円ほどの単価になるそうです。
上は私が既読KENPで得たロイヤリティです。全部で55冊登録しています。
どの作品が何ページ読まれたか、一覧でわかるのが有難いですね。過去90日間のロイヤリティ獲得作品のランキングも表示できます。
ダッシュボードでは他にも1日に読まれたページ数や獲得したロイヤリティの集計を見ることができます。
また、KDPに登録しておけば管理画面の「キャンペーン 広告」からお得なキャンペーンを行えます。
無料キャンペーンでは最大5日、好きな時にKindle無料販売ができます。
私は連続で設定しましたが、とびとびでもかまいません。「よーし誕生日だから無料キャンペーンしちゃうか!」なノリで選んでもいいのではないでしょうか。
ただし5日間使いきると、その後3か月は無料キャンペーンを実施できないのでご注意を。
趣味で生活費やお小遣いを得たい人にはおすすめ
以上、初心者向けにKindle出版の方法をご説明しました。
とはいえ私自身も初心者なので、かなりざっくりした感じです。そもそも目次が作れないのが致命的。
実際やってみて、出版するだけなら結構簡単にできるのが判明しました。
興味はあるけどちょっと……と尻込みしている方は、この機会にぜひ登録してみてください。
余談ですが、Kindleで販売する以上率直な(あるいは批判的な)レビューをもらうのは避けられないので、「よっしゃ次に生かしてやるぜ!」とポジティブに切り替えられるメンタルの方に推奨します。
私も登録月こそ16万円のロイヤリティが入りましたが、売れ行き好調がずっと続くとは限りませんし、ゆるやかに右肩下がりになるはずです。
こちらは2022年7月1日~15日のロイヤリティ推定額。土日やキャンペーン中は増加する傾向にありました。
出版の結果や反応も全部ひっくるめて創作の原動力にできる人、ぜひお試しあれ。
Kindleで自分の小説を読むのも一興ですよ。