津原泰水氏による最後の長編小説『夢分けの船』刊行 執筆開始から15年

昨年10月に急逝した津原泰水氏による最後の長編小説『夢分けの船』が、10月21日に河出書房新社より刊行される。

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河出書房新社

本作は、「舞台は現代、文体は明治(新仮名)」という形式で書かれたもの。2008年1月より河出書房新社ホームページ内「WEBマガジン」で連載をスタートし、2009年4月の更新を最後に休載。その後、「文藝」2016年秋季号で連載を再開し、同誌2020年春季号で連載を完結していた。執筆開始から15年越しに単行本として刊行されることになる。

闘病の中での改稿はかなわず、「文藝」掲載分を初出として、最低限の誤字・脱字、一部ルビを加筆の上で刊行されるという。

【コメント】
■桐野夏生氏
この風変わりで魅力的な小説は、いかなるジャンル分けも拒むであろう。
孤高の作家、津原泰水がそうだったように。

■大森望氏
こんな青春小説、見たことない。
日本語の天才が超絶技巧を軽やかに駆使して書き上げた、21世紀の『坊つちやん』。

■斉藤壮馬氏
聴いたこともないのに、読んだこともないのに、いつかどこかで触れたような音が、物語が鳴っている。
人はそれを、たとえば青春と呼ぶのかもしれない。

本書の刊行を記念し、購入特典として「特別書皮」(ブックカバー)が全国一部書店で進呈される。津原泰水氏が『夢分けの船』執筆時に使用していた「創作ノート」を全面にあしらった意匠は、本作連載中の「文藝」デザイナーで、現在は「スピン/spin」のデザイナーである佐々木暁氏が手掛けたものだ。配布書店は、河出書房新社SNS、各書店の告知にて確認のこと。予定数が無くなり次第、配付終了となる。

【書誌情報】
書名:夢分けの船
著者:津原泰水
税込定価:1,980円(本体1,800円)
仕様:46変形判/上製/344ページ
発売日:2023年10月12日(木)
ISBN:978-4-309-03128-6
ブックデザイン:大島依提亜
装幀写真:横山孝一
写真モデル:絵理子
書誌ページ
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309031286/

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