ボールペンの代わりに始める万年筆入門

子どもの頃から、万年筆に対する漠然とした憧れがありました。文学青年的なキャラクターがいつも使っていて何だか格好いいんだけど、周りには使っている人が誰一人としていない。そして何だか高級で手が出しづらそう……。僕にとって、万年筆はファンタジーの中のもののような存在でした。

しかし大人になって、万年筆はそれほどハードルが高いものではないことが分かってきました。今では、ボールペンの代わりに万年筆を使って文字を書くことがほとんどです。

筆記用具に万年筆を使うと色々良いことがあるのですが、何よりテンションが上ります。道具がちゃんとしていると、何か書きたい気持ちがむくむくと湧いてくるんですよね。

万年筆に挑戦してみたいけど少し怖いなあと思っている方へ、その魅力と使い方をご説明できればと思います。

万年筆の良いところ・悪いところ

メインの筆記用具として、小学生の頃は鉛筆、中学生の頃はシャープペンシルを使い、高校生になるとボールペンを多用するようになりました。大学生や社会人になると、ボールペンばかり使うことになる方も多いのではないかと思います。

僕は昔から筆記用具が大好きだったので、スーパーや雑貨屋へ行く度に筆記用具コーナーへ足を運んでいました。でも万年筆はちょっとお高いイメージがあって、なかなか近づけなかったんですよね。それに、筆記用具として癖がありそうな気がしてしまって……。

ところが、実際に使ってみると万年筆は使いづらいということはほとんどありません。だいたいボールペンの同じような使い方ができると考えてください。もちろん、万年筆には独特の書き味があって最初は慣れないかもしれませんが、徐々にその感覚が病みつきになってきます。

万年筆の良いところは、

  • 書き心地が気持ち良い
  • 見た目が格好いいのでテンションが上がる
  • 好きなインクを注入して使える

の3つではないかと僕は考えています。この2つにどれだけお金を出せるのか……というところが万年筆を選択するかしないかのポイントですね。

悪いところとしては、

  • 最初は慣れない
  • インクによっては、薄い紙で裏写りすることがある

あたりでしょうか。後に説明しますが、インクの注入とか手入れとかはそれほど難しくないので、あまり怖がらなくても大丈夫です!

万年筆選びで注意するポイント

万年筆には様々な種類があり、最初は選ぶのが少し難しいと思います。いったい、何に注目して選べば良いのでしょうか? ここでは、トピックを3つに絞って選び方を紹介したいと思います。

字幅

万年筆を選ぼうとすると、「EF」「F」「FM」「B」といったアルファベット表記がラインナップされている場合があります。これらは、万年筆の「字幅」を表しています。何に使うかにもよりますが、メモ書きでボールペンの代わりに使うというのであれば、なるべく細めの「EF」や「F」を使うのがおすすめです。これはボールペンと同じですが、あまりにも太いと細かいところに書けなくなってしまいます。

インクの充填方法

万年筆のインクは、インクカートリッジを使うか、コンバーターにインクを吸入するかのどちらかを選ぶことになります。

最初はインクカートリッジに対応しているものを選ぶのがおすすめ。インクカートリッジは、要するにボールペンのインクと同じようなもので、取り付ければすぐに使うことができます。コンバーターにインクを吸入するのも難しくはないのですが、コンバーターの方が手軽だと思います。

ペン先の種類

万年筆には様々な価格帯のものがありますが、最もダイレクトに価格への影響が出るのがペン先だと思います。安価な万年筆のペン先にはだいたい鉄が使われており、高価になってくるとここに金が混ざってきたりします。

ペン先は鉄のものはカリカリとした書き心地のため、ボールペンからの移行でも違和感が少ないと思います。一方で金が混ざると少し柔らかめの書き味になるため、最初から高価なものを使おうとする場合は注意が必要です。

入門におすすめの万年筆

万年筆は高級だというイメージを持っている方も多いと思います。たしかに高いものだと数万円するのですが、安いものであれば数百円〜数千円ほどで手に入れることができます。少し高めの長く使えるボールペンを買うくらいの気持ちであれば、意外と手が届きやすいところにあります。

僕が実際に使ったことのあるものをいくつか紹介しますね。

パイロット カクノ

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なんと千円以下で買えてしまう万年筆。とりあえずボールペンとの差異を確認してみたい方などにおすすめです。「万年筆」と聞いた時に抱く高級なイメージはほとんどなく、カジュアルな見た目をしています。所有欲が満たされるのか、書いていてテンションが上がるのか、ということはひとまず置いておいて、入門にはぴったりだと思います。

パイロット コクーン

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同じくパイロットから出ている万年筆。価格は2,000円ほどですが、高級感がグッと増しています。書き味は基本的にカクノと同じなので、見た目にこだわってテンション上げたいという方におすすめです。小説を書いている友人・知人にプレゼントするのも喜ばれると思います。

LAMY safari

LAMYはカジュアルでポップな見た目の万年筆が多く、その中でもsafariはカラフルなラインナップが特徴です。カクノやコクーンに比べると、書き味はやや柔らかめ。職場で使う場合は少し時と場合を選ぶかもしれませんが、自宅使いであれば、可愛い見た目なのでメモをするときのテンションも上がること間違いなしです。

インク吸入って難しい?

この記事の中でも触れましたが、万年筆のインクは、カートリッジを使用する場合とコンバーターでインクを吸入する場合があります。

カートリッジは取り付けるだけで簡単なのですが、インク吸入はなんだか難しそうだなあという印象を持っていました。でも、実際にやってみるととても簡単です。

  • コンバーターとインクを購入する
  • コンバーターをカートリッジと同じ方法で万年筆に取り付ける
  • 万年筆のペン先をインク壺に浸す
  • カートリッジの上部をくるくると回す

これだけで終わりです。カートリッジやコンバーターを取り付ける部分がない万年筆もありますが、その場合は、万年筆上部をくるくると回せばOKです。簡単じゃないですか?

インクは様々な種類があるので、好きなものを選びましょう。個人的には、iroshizukuシリーズや浮世絵インクシリーズが好きです。インク瓶を机の上に飾っても可愛い!

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おわりに

意外とお安く始められる万年筆。もちろんここは沼の入り口なのですが、浅瀬でちゃぷちゃぷするだけでも結構楽しい趣味です。

僕もリーズナブルな万年筆を複数購入して楽しんでいたのですが、先日ペリカンのスーベレーンM300を頂き、数万円の万年筆の書き心地を楽しんでいます。今まで使っていた万年筆よりも柔らかさがあり、するすると書ける感覚があります。そして何より、見た目が美しいので使っていて楽しいです。

小説の執筆はほとんどお金がかからないと思いますが、こういうところでたまにお金をかけてあげると、楽しい気持ちになって一気に筆が進むこともあると思います。ぜひ、ボールペンの代わりに万年筆をご検討いただけると嬉しいです。