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釣りに対する罪悪感を減らすために骨伝導イヤホン×Audibleで読書してみた

2021年の9月に会社員を辞め、この蓼食う本の虫という文芸Webマガジンの運営に注力することにしました。

会社員をやりながらでも記事の更新は続けることは出来たと思うのですが、1日8時間労働の後に文章を書くとなると、どうしてもインプットの時間が少なくなっていくんですよね。書きたいことはたくさんあるけど、「それあんまり詳しくないから……」と言いながら書くのを断念してしまう。学生時代からの知識貯金で色々と書いていた感があったのですが、それにも限界を感じていました。

というわけで、会社員を辞めて時間ができてからは読書をたくさんしよう! と思っていたのですが、予想していなかった壁が立ちはだかることになります……。

釣りが楽しすぎる

それまでは東京に住んでいたのですが、会社員を辞めるにあたって熊本へと引っ越してきました。熊本市内のそこそこ市街地に近いところで暮らしているのですが、近所にはとても綺麗な川が流れています。

子どもの頃から川釣りが好きで、父親に連れられてよくオイカワやカワムツを釣りに出かけていました。ところが東京へ引っ越してからは近くで釣りができるようなところがなく、だいぶご無沙汰になっていたんですよね。しかし、新しく引っ越してきた家の近所には川がある。もちろん我慢できるわけでもなく、時間がたっぷりあることを良いことに、毎日釣りへ行く生活が始まってしまいました……。

「毎日」というのは比喩とか誇張ではなく、本当に毎日通っていました。週7回の釣行です。いや、早朝に釣りをして一旦帰り、夕方にまた釣り始めたりしていたので、回数でいうと週14回ですね。1日8時間とか釣りをするわけです。もうほとんど仕事の感覚。

しかし当たり前ですが、僕の仕事は釣りではありません。さまざまな本を読んで文芸に対する理解を深め、それを自分の言葉で表現していく。それが仕事のはずなのです。このままではいけない……と思いつつも、釣りの魔力には敵わず、読書の時間は毎日奪われていくのでした。

引っ越しておよそ3ヶ月。さすがに釣りへの熱は少し冷めて来たのですが、それでも週に2〜3回は釣りへと出かけます。釣りが楽しいということもあるのですが、ほとんど引きこもりみたいな生活をしているので、たまには釣りに行かないと運動量が足りなくて不健康なんですよね。

釣り自体は楽しくて良いのですが、読書の時間が減ってもったいない気がする。子どもの頃は、図書室で借りた本を読むのが待ちきれず歩きながら読んでいたこともありますが、さすがに釣りをしながら本を読むのは現実的ではありません。餌で本が汚れたりしますし、僕がやっているのは小物釣りなので、まあまあのペースで釣れてしまうからそんな暇はないのです。

オーディオブックを使えばいいのでは?

何か解決策がないかと考えていたときに、そういえば以前、散歩を趣味にしていた時にAudibleを使っていたことを思いだしました。AudibleはAmazon傘下のオーディオブックサービスで、本の朗読音源を聴くことができます。

Audibleを使って読書をしながら運動する

↑散歩しながらAudibleを聴くのはどんな感じか、というのはこちらにまとまっているので、よろしければぜひ。

趣味としての散歩からは少し離れていたので、Audibleもほとんど使わなくなってしまっていました。しかし、どうやら釣りにもAudibleは使えそうな気がします。

そう思って実際に試してみたのですが……。これがちょっと微妙でした。普段遣いしている無線イヤホンを使ったのですが、耳が塞がっているのが思いの外不安だったんですよね。散歩の時は何も感じなかったのですが……。

釣りをする時は、それなりに長い竿を使っています。また、もちろん仕掛けの先には針がついています。ある程度の人通りがあるところで釣りをしているので、それらが人に当たらないように注意をしなければならないのですが、耳が完全に塞がっていると音が聴こえなくてかなり危なく感じます。僕の持っているワイヤレスイヤホンには外の音を取り込んでくれる機能がついているので、それも試してみたのですが、やっぱり不安な気持ちは拭えず。

また、釣りをしているとよく動くので、イヤホンが耳から落ちてしまわないかという不安も残ります。有線イヤホンを使えばこれも解決するのかもしれませんが、釣りをしているときに線が耳から伸びているのは、それはそれで邪魔です。困った。

骨伝導イヤホンを使う

どうしようかなと思っていた時に、ふと骨伝導イヤホンのことを思い出しました。前職ではコロナ禍以降リモートワークが推し進められており、その環境改善の一環として骨伝導イヤホンを貰っていたのでした。ただ、僕は自宅にスピーカーとマイクを設置していたため、そっちで喋る方が楽で、ぜんぜん使っていなかったんですよね。というわけで、押入れの奥で眠っている状態でした。

持っている機種はAfterShokz OpenComm。骨伝導イヤホンの中でも結構良いグレードのものだと思います。価格は2万円弱。通話に特化されたモデルなのでマイクが飛び出しているのですが、釣りをしたい場合は正直これは邪魔なので必要ありません。

AfterShokzには飛び出したマイクが付いていないモデルもありますし、その他にも安価な骨伝導イヤホンがあるので、お好きなものを選ぶと良いと思います。AfterShokzでリスニングに特化しているモデルとしては、AfterShokz Aeropexがありますね。

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骨伝導イヤホンは、その名の通り骨を振動させることによって音が聴こえる仕組みになっています。振動部分が耳の下に当たるような形になっているだけで、これでちゃんと聴こえるんだから不思議。それでいて耳の穴はオープンになっているので、外の音もちゃんと聞こえます。

普通のイヤホンとそんなに変わらないかなと思っていたのですが、骨伝導イヤホンだと安心感が段違いです。イヤホンをつけているという感覚すらほとんどなくなります。傍らにラジカセを置いて、そこから音が流れてきているような感じ。

また、これは副産物的なものなのですが、骨伝導イヤホンは無線であっても左右のイヤホンが繋がっている構造で、耳にかけられるような仕様になっているので、落とすかもしれないという不安もなくなりました。

釣りに対する罪悪感がなくなった

骨伝導イヤホンを試すにあたり、以前聴こうとしたけれど最後まで聴き終わらなかった谷崎潤一郎『痴人の愛』を聴いてみることにしました。通常の速度で聴くと、9時間半ほどかかる作品です。

最初は普通の速さで聴いていたのですが、速度を上げても結構聞き取れることが分かったので、徐々に速めていって最終的には2.5倍速くらいで聴いていました。最初からこの速度で聴くと、3時間46分ほどで終わります。

最近は釣りの時間も徐々に短くしているので、1日に2時間くらいでやめているのですが、その時間を使って2日で『痴人の愛』を読み終わることができました。釣りをしている間に、読了した小説が1冊増えていて素晴らしい……。釣りに集中していると聴き逃がすところがあるんじゃないかと不安だったのですが、そういうことも特にありませんでした。たまに通りがかった人に話しかけられることがあるのですが、そういう時は巻き戻してもう一回聴けば良いだけですしね。

以前は釣りに行こうとすると「でも本を読まなくちゃいけないのに……」と罪悪感があったのですが、最近は「釣りに行くとついでに本も読める!」とポジティブな気持ちで釣行することができています。

おわりに

Audibleはちょっと長いし集中できるか不安だなという方は、最初は落語の録音などを聴いてみると良いかもしれません。僕も、Spotifyなどで落語の録音を聴きながら釣りをすることがあります。小説に比べてると、ある程度聴き逃してもまあなんとなく話が分かります。分からなかったら、もう一回同じ噺を聴くという楽しみもあります。また、ラジオを聴いてみるのも良いでしょう。

読書は視覚が塞がっていると出来ないと思いがちですが、Audibleを使えば結構簡単に乗り越えることができます。料理をしたり、単純作業をしなくちゃならないときにも、Audibleは効果を発揮するでしょう。

骨伝導イヤホン×Audibleの組み合わせは最高なので、これからもしばらくは続けると思います。みなさんもよろしければ、ぜひお試しください。

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