日本で電子書籍サービスの代名詞といえばKindle。インプレス総合研究所が行っている「電子書籍ビジネス調査報告書2020」という調査でも、Kindleストアの利用者が26.2%で1位となっています。
Kindleを多くの人が使う理由としては、Amazonの広告力によるところが大きいでしょう。たとえばAmazonで紙の本を買おうとすると、それと同時にKindle版も表示されます。電子書籍のことを知らない人でも、Amazonの購入ページを何度も見ているうちにKindleの存在に気づくことになります。
また、専用端末があったり、頻繁にセールを開催したりしていることも知名度アップに大きく貢献していることでしょう。
しかし、電子書籍サイトはKindleだけではありません。日本国内の企業でも電子書籍サービスを展開しているところはたくさんあるのです。その中で、今注目が集まっているのがDMMブックス。2021年4月に行われた新規登録者限定の70%オフクーポンで一躍注目を浴び、これをきかっけにDMMブックスに登録した人も多いようです。
KidnleとDMMブックスに使い勝手の差はあるのか、比較してみたときのメリットは何なのか。どちらのサービスも併用した体験から、そのあたりをご説明したいと思います。
この記事の目次
KindleとDMMブックスはどちらがおすすめ?
この記事ではKindleとDMMブックスの違いを詳しく説明していくのですが、それぞれどんな人におすすめかを簡単にまとめてみました。
Kindleがおすすめな人
- 何も考えずに電子書籍サービスを使いたい人
- セールやキャンペーン情報を追うのが苦じゃない人
- 専用端末を使いたい人
前述したように、Kindleは電子書籍の中でシェアNo.1となっています。そのため、何か困ったことがあった時に検索すると情報が出てきやすいです。ゆえに、難しいことを何も考えず電子書籍を利用したいという方はKindleを使うのがおすすめです。
ただ、Kindleはセール情報がちょっと分かりにくかったりします。非公式のセール情報サイトがたくさんあるのでそちらを参照すれば良いのですが、能動的に情報を取りに行く必要があるのがやや面倒。お得に使いたいなら、気にすることが増えてしまいます。
また、専用端末を使いたいのであればDMMブックスではなくKindle一択になります(この二つに選択肢を絞らなければ、たとえば楽天koboを使うといった選択もできます)。
DMMブックスがおすすめな人
- 大幅キャンペーン時にがっつりまとめ買いしたい人
後述しますが、DMMブックスはKindleと違ってセールの回数は多くないものの、年に3回の50%ポイント還元キャンペーンがあります。しかも対象はほぼ全作品。そのため、この時期を狙ってまとめ買いをするとかなりお得に電子書籍を購入することができます。
しかも年末年始・ゴールデンウィーク・夏休みとセールになる時季がだいたい決まっているので、その時だけキャンペーン情報を見ていれば、あとはそれほど気にする必要がありません。
好みの作品を必ず50%還元で読みたい! という方は、DMMブックスを使うのがおすすめです。
KindleとDMMブックスはどんな環境で使える?
そもそも電子書籍は、どのようにして読むことができるのでしょうか。
スマホのアプリで読むという方も多いと思いますが、実はKindleもDMMブックスも、PCのアプリやブラウザからも読むことができます。
閲覧環境については、特に両者に大きな違いはありません。普段はスマホやタブレット端末で閲覧しつつ、大画面で見たいときはPCを使う、というのも良いでしょう。
KindleとDMMブックスのアプリの使い勝手は?
僕は長年Kindleを使っていたのですが、DMMブックスの初回購入70%クーポンをきっかけにしてDMMブックスを使いはじめました。
そこで一番気になったのは、DMMブックスのアプリの使い勝手はどうなのかということ。Kindleのアプリには特に不満がなかったので、そこが一番の気がかりでした。
そして結論からいうと、僕はDMMブックスのアプリに全く不満を感じていません。読むときの動作が遅かったら嫌だなと思っていたのですが、そんなことは全くなくて非常に快適です。
また、活字を読むときにはむしろDMMブックスの方が優れていると感じる部分もあります。たとえば、フォント機能。DMMブックスでは、表示フォントを「デフォルト」「ヒラギノ明朝」「ヒラギノ角ゴシック」「筑紫明朝」「筑紫ゴシック」から選ぶことができます。一方で、Kindleは明朝とゴシックの二択となります。
行間や文字の大きさの調整はDMMブックスでもKindleでも出来るのですが、細かいフォントが選べるのはDMMブックスだけ。自分の好みにあったフォントを選ぶことで、ストレスなく読書をすることができます。
KindleとDMMブックスの割引セールやキャンペーン
電子書籍の魅力の一つは、大幅な割引があるところ。
日本には再販売価格維持制度というものがあり、その対象となっている書籍は基本的に割引価格で新刊が売られることはありません。しかし、電子書籍はその対象ではないので、割引セールが日常的に行われています。
では、KindleとDMMブックスの割引キャンペーンやセールには、一体どんな違いがあるのでしょうか。
Kindleでは、基本的に出版社ごとのセールが行われています。Amazonにセールの公式ページが作られることもあるのですが、8割くらいのセールはページが作られません。ただ、様々なWebサイトがKindleセール情報のまとめを行っているので、情報収集には困らないと思います。
なお、当サイトでもセールカテゴリでKindleセール情報をまとめておりますので、こちらもぜひご覧ください。
Kidnleでは、無料ためし読みをはじめとして、20%〜50%OFFのセールが週に10件以上開催されていることが多いです。比重としては漫画が多め。ライトノベルや文字ものがやや少なめとなっています。
一方で、DMMブックスで開催されているセールの数はそれほど多くはありません。ただしDMMブックスには、Kindleにはないセールの特徴があります。それは、DMMブックスは年3回ほど50%ポイント還元のセールを行うということです。
※2021年5月19日15:00まで、DMMブックスの50%還元セールが開催されています!
過去の開催時期を見ると、およそ以下の時期に開催されるようです。
- 年末年始
- ゴールデンウィーク
- 夏休み
このセールが凄いのは、ほぼ全ての電子書籍が50%OFFの対象になるということ。Kindleのセールは出版社やレーベルごとに開催されるのでなかなか狙った書籍がセール対象にならないのですが、DMMブックスであればそんなことがありません。
なので、読みたいけれどすぐには読まない本を日頃からメモしておいて、セールのときに一気にDMMブックスで買うというのがおすすめです。セール時期はちょうど長期休暇の時期になっているので、読んだ本をゆっくり読むのも良いでしょう。
KindleとDMMブックスの品揃えについて
商品の品揃えについて、メジャーな漫画や書籍に関してはあまり差がないと思っていただいて大丈夫です。
ただ、KDPなどを利用した個人出版だったりマイナーな出版物だったりすると、電子書籍はKindleのみにしか出ていないこともあります。普段はあまり困ることはないと思いますが、よく買うレーベルや欲しい本がDMMブックスにあるかどうかは事前に確認してみても良いでしょう。
ただ、DMMブックスはセールでまとめ買いしてメイン本棚にしつつ、どうしてもDMMブックスにないものだけKindleで買うというのもありだと思います。色々な本がそれぞれの本棚に混在していると探すのが少し大変ですが、メインの本棚が決まっているのであればそれほど難しくはないと思います。
ジャンルで分けるのも一案だと思います。シリーズものではない活字本はKindleで読み、漫画はDMMブックスの50%還元セールで一気買いしておく……というのもおすすめできます。
KindleとDMMブックスの専用端末
KidnleとDMMブックスには、専用端末の有無という違いがあります。
Kindleといえば、サービス名と同名の専用端末が有名ですよね。無印Kindle、Kindle Paperwhite、Kindl Oasisの3種類があります。このデバイスは、基本的にはKindleを読むことに特化したもの。e-inkを採用しており、長時間読んでも目が疲れにくく、電池持ちが良いのが特徴です。
一方でDMMブックスにはそういった専用端末がありません。そのため、e-inkを用いた専用端末を使いたいという方は、おのずとKindleを選ぶということになります。
なお、Kindle専用端末の使い心地については以下の記事にもまとめておりますので、ぜひご覧ください。
KindleとDMMブックスの読み放題サービス
Kindleといえば、Kindle Unlimitedという定額読み放題サービスが有名です。
これは、月額980円を払えば特定の本が読み放題になるというもの。対象書籍の元値にもよりますが、だいたい1ヶ月に2冊読めば元が取れることになります。雑誌なども対象になっていることが多いので、何か横断的に情報をリサーチしたいときには便利なサービスです。ちなみに、対象書籍はおよそ10万冊。
さて、DMMブックスの読み放題サービスはというと、あることにはあるのですが、いわゆる一般書籍が対象となっていません。大人向けの書籍が4万冊ほど対象となっており、月額1,480円です。Kindle Unlimitedとは使うモチベーションが異なるサービスなので、一概に比較することはできませんね……。
まとめ
冒頭でも書きましたが、あまり難しいことを考えたくない人にはKindleがおすすめです。ただ、50%ポイント還元セールを待って漫画や書籍をまとめ買いする方にとってはDMMブックスがかなり魅力的な手段になるかと思います。
KindkeやDMMブックスのセール情報は、本サイトのセールカテゴリで随時情報を発信しています。また、Twitterでも情報を発信しておりますので、ぜひそちらもチェックしてみてみください。